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住宅営業のコツ「ゆきだるまのお家が顧客満足のために生み出した『設計営業』の手法とは?」

規格住宅の営業戦略を5社の事例から学べるPDFをダウンロード>>

北海道札幌市に、新たな営業スタイルで売上を伸ばしている規格住宅ブランドがあります。藤城建設が展開する「ゆきだるまのお家」です。立ち上げから4年で年間建築件数は2倍以上に。今後はさらに伸びていく見込みだといいます。「ゆきだるまのお家」がこれだけの成長を遂げているのはなぜなのでしょうか。その理由を企画課の川内玄太氏に聞きました。

目次[非表示]

  1. 1.規格住宅のコンセプトは「お手頃価格で暖かい家」
  2. 2.「設計営業」という住宅営業のスタイル
  3. 3.住宅営業の課題
  4. 4.「ゆきだるまのお家」が描く未来は
  5. 5.藤城建設(ゆきだるまのお家、平家製作所)


規格住宅のコンセプトは「お手頃価格で暖かい家」

――まず「ゆきだるまのお家」の特徴を教えてください。

川内氏:これは私たちの使命でもありますが、「どのお客様にもお手頃価格で暖かい家を」というコンセプトで展開しています。価格面については、主力としている32~34坪の規格で税込1700~1800万円(消費税8%時)。付帯工事込みでこの価格を実現しました。

これができたのは全国各地から集まった工務店同士の原価検討会などでシビアな計算をおこない、メーカーさんや業者さんに協力をお願いしたからです。もちろん年間10棟、20棟分の仕入れでは、さほど価格を下げていただけません。それが100棟分あるいは半年先に着工分までの規模になれば大きく落としていただけます。またメーカー同士の競争になるので、いい仕様に合わせてもらえました。その結果、他のハウスメーカーさんや工務店さんと比べて、良質な建材をかなり安く仕入れられるようになりました。さらに注文住宅の「藤城建設」と平屋専門店の「平家製作所」など全てのブランドで躯体の仕様を統一。これによって矩計が標準化され、大工さんたちの作業も効率的になりました。原価の減額効果も大きかったと思います。


暖かさについては、まず気密性をしっかり保ったうえで充填断熱と付加断熱のダブル断熱を採用しました。また熱交換換気システムを標準仕様としているので、マイナス10~20度の外気が直接入ってきません。エネルギーのロスなく家中を暖かくし、熱を逃さないのです。

もう1つ、日射取得と日射遮蔽の考え方も大切にしています。南向きのリビングに大きな窓をつけて、1平米あたり700~800Wの熱容量を取れるように設計。寒さの厳しい北海道では、冬の日差しも大切な“暖房器具”です。一方リビング以外の部屋では小さめの窓にして、熱が逃げないようにしています。


――お客様の評判はいかがですか?

川内氏:おかげさまで「この価格で、この暖かさはすごい!」「これなら友人に勧められます」と言っていただいています。また取引業者さんなど、住宅業界の方からご注文いただくことが多いのも嬉しいですね。「お手頃価格で暖かい家」を追求し、高品質の家を建ててきた一つの結果なのではないかと感じています。


「設計営業」という住宅営業のスタイル

――貴社では少し変わった住宅営業手法を取っているとうかがいました。

川内氏:「ゆきだるまのお家」では「設計営業」というスタイルを採用しています。端的に言えば、設計の人間が営業を兼任する形です。

狙いは「家を語れる人間を営業職にする」こと。一般的に住宅の営業マンはお金についての話はできるのですが、住宅については詳しく話せないことがあります。お客様から質問があっても会社に一度持ち帰って確認しなければならないのです。

一方、設計の人間は住宅の専門家。土地に適した工事法、断熱や熱交換といった家の仕組み、デザイン、間取りなど、どんな質問にも答えられます。お客様の気持ちを考えれば、疑問点を即座に解決できるほうがいいはずです。そこで営業のみの人間をおかない「設計営業」というスタイルにしました。また、設計の人間が打合せ時からの変更内容を即断で解決。規格住宅とは言え、多少の間取りや仕様の変更にはその場で臨機応変に対応させて頂いています。


――「設計営業」のスタイルは業績につながっていますか?

川内氏:ブランドを立ち上げた2015年は、年間約50棟のご注文をいただきました。それから右肩上がりに増えていき、2019年は120棟程度になる見込みです。業績面でも「設計営業」にしてよかったと思っています。


住宅営業の課題

――いま住宅営業に課題や問題はありますか?

川内氏:いまお話したように、「ゆきだるまのお家」では1人の人間が設計と営業の両方の仕事をしなければいけません。当然、作業量が多くなってきます。そこで考えるべきなのが、いかに仕事の効率を上げるかです。まずはチーム内にアシスタント(パートさん)を配置し、時間のかかる書類整理や申請、受取などの作業をお願いして協力体制を整えました。

また現場監督は、現場に行く回数を減らして生産性を上げる方法を日々考えております。たとえば遠方には現場カメラを設置。インターネットで現場と交信する方法などを試みています。最近はクラウドも活用していますね。

営業の打ち合わせでは、一般的なハウスメーカーや工務店が10回おこなうところを、弊社では5回で終わらせるよう努めています。住宅業界には「1人のお客様に時間をかけることこそ美学」と考える営業マンがいるようです。実は弊社にもこれに近い考え方や時間の使い方をするスタッフがいます。こうした考えを修正していくのがいまの課題です。

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――住宅営業の課題解決のためにどんなことをしていますか?

川内氏:「営業」について深く考えてもらっています。お客様にとっては内容の薄い打ち合わせを何度も繰り返すより、濃密な内容で早く少なく済むほうがいいはずです。特に住宅を購入するお客様には子育て世代の方がたくさんいます。何度もスケジュールを調整してもらうのは迷惑になってしまうでしょうし、お子様と遊ぶ時間もたくさん取ってほしいのです。このようなことを理解してもらうために、1週間に1度はロールプレイングして先輩のトークや過去の経験などから学んでもらったりしています。

社長の藤城英明が住宅や営業の理論や思いを語った動画も大切な教材です。もちろん教育担当者はいますが、弊社は少数精鋭なので新人につきっきりでは自分の仕事ができなくなってしまいます。そこであらかじめ動画を見てもらい、あとでディスカッションするのです。こうした一連の教育のなかで、営業や家についての考え方を共有しています。



「ゆきだるまのお家」が描く未来は

――最後に今後の展望をお聞かせください。

川内氏:ありがたいことに、弊社の規格住宅は「お手頃な価格で暖かい家」としてお客様に支持していただいております。しかし、住宅は常に進化していくものです。新たな工法の開発や全棟太陽光発電システム付き住宅の企画、脳科学の観点から子どもにいい家、学力向上のプランの作成、健康志向の家、高いデザイン力など、あらゆる側面から「いい家を、さらにお手頃な価格で」提供したいと考えています。

また、はじめにもお話したように「どのお客様にもお手頃価格で暖かい家を」は私たちの使命です。北海道には光熱費の高さから家を手放さなければならなくなる人さえいます。こうした悲しいことが起こらないよう、今後は「ゆきだるまのお家」のノウハウを北海道全域や他県に広めたいと考えています。パナソニックの創始者である松下幸之助氏の水道哲学のように、誰でも低価格でいい家を手にできるようにしたいのです。

目先の利益優先ではなく、お客様の「役」に立つことがビジネスの起点で最も重要であること。そして、利益は「お役立ち高」であることを私たちは忘れません。お手頃価格の暖かい家を増やして「未来の子供たちにより良い環境を残す仕事をすること」が、ひいては国の発展に貢献できると考えております。


藤城建設(ゆきだるまのお家、平家製作所)

代表取締役

藤城英明
所在地
〒007-0890 札幌市東区中沼町33番地
電話番号
(011)791-4444
FAX番号
(011)791-8888
創業
1993(平成5)年1月1日
業務内容
建築工事請負業 (設計・施工・監理)
許認可
北海道知事登録(石)第3486号、
石狩(1)第8330号 国土交通大臣北海道知事
Webサイト

(取材日:2019年9月5日)



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